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日本語の「暮らし」と、英語の“LIFE”。

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「暮らし」という言葉が私は好きです。

「暮らし」や「暮らす」という言いまわしは、「生活」や「住む」に比べて、情緒的なことがらも含んだ言葉のように感じます。衣食住のルーティンだけじゃなく、感情の移り変わりとか、人との関わりとかを含めた、生きること全般のような。

何気ない日常(褻)を丁寧に行うことを取り上げた雑誌やメディアが、「暮らし」という言葉を頻繁に使うようになったからかもしれません。

しかし、「暮らす」とは元々「日が暮れる」の意味です。

日が暮れる。
一日の終わり。

暮という字も、下を巾にしたら「幕」で、下を土にしたら「墓」。
なんというか、終わりを表した字なんですよね。

「暮らす」を辞書で引いてみると、

【暮らす】(goo辞書より)
 1 日が暮れるまで時間を過ごす。時を過ごす。「一日を読書で―・す」
 2 日々を送る。月日を過ごす。「余生は郷里で―・したい」
 3 生活する。また、生計を立てる。「少ない収入でなんとか―・している」
 4 (他の動詞の連用形に付いて)一日中その事をし続ける意を表す。「遊び―・す」「泣き―・す」

うーん、なんとなくネガティブな意味を含んでいるような…(笑)


では、英語に訳してみるとどうでしょうか。

暮らし=LIFE,LIVING
暮らす=LIVE

全て”LI"で始まる単語です。

語源は詳しくは分からないのだけれど、日本語が「形」を元にした象形文字なのに対し、英語は「音」を元にして派生したものらしいから、音が似ている“LIGHT”や”LIKE”と同じ語源かもしれません。ちなみに、”LIFE”は、「命」という意味でもあります。英語では、とても明るい意味の語源のようです。

「日が暮れる」を表す言葉が、 “LIFE"と同じ意味になっているなんて、日本語は、不思議ですね。

私は、これはとても日本人らしい感性だと思います。花が散る儚さを美しいと思ったり、生き物は輪廻転生すると考えたり、移ろいゆくものの切なさに心奪われたりする、日本の、独特の。

だから「暮らす」は単に「日が暮れる」という意味ではなく、「日が昇り、沈み、そしてまた昇り、繰り返す日々の営み」という大きな意味を孕んでいるのだと思います。

終わりではなく、繰り返し。

今日も日が暮れて、でもまた日が昇ることを知っていて、私たちは繰り返し繰り返し、日々を「暮らして」います。

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by sayakoro21 | 2015-01-09 22:44 | 日々のつれづれ

福岡のデザイナー・イラストレーター、Sayako Tachi が綴る旅と日常のつれづれ。「アンテナのある暮らし、アイデアのある毎日」をモットーに、日々感じたことを残していきます。


by sayakotachi